保土谷化学健康保険組合

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新着情報

[2026/02/20] 
ティーペック健康ニュース「企業の健康づくりを見える化健康経営優良法人認定制度」

第401号 2026/2/20

 

ティーペック健康ニュース

 

発行:ティーペック株式会社

 

今月のテーマ

「企業の健康づくりを見える化

健康経営優良法人認定制度」

 

従業員の健康づくりに積極的に取り組む企業を認定する「健康経営優良法人認定制度」をご存じでしょうか。「企業が従業員の健康を大切にしているかどうか」は、働く人にとって日々の健康や働きやすさに直結する重要なポイントです。本記事では、この制度の仕組みと、健康経営®に取り組む企業で働くことの具体的なメリットについて解説します。

 

企業の健康経営への取り組みを「見える化」

健康経営とは、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。企業が健康管理に取り組むことで健康な従業員が増えれば、従業員の休職や退職が減り、働く意欲と生産性が向上することで企業の成長につながるという考え方に基づいています。健康経営優良法人認定制度は、こうした健康経営を実践している優良な企業を「見える化」し、社会的に評価される環境を整備するために経済産業省によって創設された制度です。経済団体、医療団体、保険者、自治体などが連携して組織された日本健康会議が定めた評価基準に基づき、優れた取り組みを行っている企業が健康経営優良法人として認定されます。

認定は「大規模法人部門」と「中小規模法人部門」に分かれています。さらに、それぞれの部門で特に優れた上位500位までの企業には「ホワイト500」「ブライト500」という上位認定が付与されます。2025年からは中小規模法人部門で501~1,500位の法人に対して「ネクストブライト1000」という新たな認定枠も設けられました。

認定を受けるためには、企業としてさまざまな認定要件を満たす必要があります。具体的には、健康経営を推進する方針の社内外への発信、健診・検診等の活用・推進、ストレスチェックの実施、ワークライフバランスの推進、仕事と治療の両立支援、従業員の健康保持・増進のための施策、喫煙対策、感染症予防対策などの要件を満たすことが求められます。

認定企業数は制度開始以来、右肩上がりで増加しています。2025年3月の発表では大規模法人部門に3,869法人、中小規模法人部門に20,267法人が認定されており、2026年の速報値(2025年11月時点)では大規模法人部門に4,175法人、中小規模法人部門に23,485法人が認定されました。健康経営への関心が年々高まっていることがうかがえます。

このように各業界のリーディングカンパニーだけでなく、大企業、中小企業を問わず多くの企業が経営戦略の一つとして健康経営に取り組んでいます。

 

健康経営に取り組む企業で働く従業員へのメリット

健康経営に取り組む企業で働くと、従業員にはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは代表的なものをご紹介します。ただし、企業によって取り組み内容は異なりますので、すべての認定企業で同じ施策が実施されているわけではない点にはご注意ください。

まず、健康診断などの健診事業の充実が挙げられます。健康経営優良法人の認定要件には健康診断の受診率向上が含まれているため、業務時間中に健康診断を受けることが定められているなど、認定企業では従業員が健康診断を受けやすい環境が整っています。法定の健康診断に加えて、がん検診の実施や人間ドックの費用補助のほか、歯科健診を行っている企業もあります。

次に、メンタルヘルスケアへの配慮です。ストレスチェックの実施は認定要件の一つですが、それに加えてストレスチェック後のフォロー体制や相談窓口の設置、外部カウンセリングサービスの利用など、心の健康をサポートする取り組みを行っている企業があります。

職場環境の改善もポイントとなる要件の一つです。長時間労働の是正や有給休暇の取得促進、柔軟な働き方の導入など、働きやすい環境づくりに力を入れることが認定の際に評価されます。また、健康増進プログラムとして、運動セミナーや食事指導、禁煙支援、ウォーキングイベントなどを提供している企業もあります。

健康経営優良法人の認定は、その企業が従業員の健康を大切にする姿勢を持っていることの証しであり、企業の実情に合わせて健康管理を意識した職場環境が整えられていることを示しています。認定は健康経営に真摯に取り組んでいる企業であることの一つの目安になりますから、認定企業であれば、健康を意識しながら働くことができることになります。

 

職場選びの際は健康経営を一つの指標に

 仕事内容や給与、福利厚生だけでなく、「従業員の健康を大切にしているか」という視点で企業を見ることは、長く健やかに働き続けるためにとても大切なことです。経済産業省の分析によると、健康経営に積極的に取り組んでいる企業は、離職率が低い傾向にあることが分かっています。従業員の健康に配慮した職場環境が整っていれば、心身の不調による退職・休職になることが少なく、その職場に安心して長く勤められることでしょう。健康経営優良法人の認定は職場選びの重要な判断材料になるといえます。

認定企業かどうかは、健康経営優良法人認定事務局のポータルサイト「ACTION!健康経営」(URL:https://kenko-keiei.jp)で調べることができます。また、ハローワークの求人票では健康経営優良法人のロゴマークが使用できるようになっており、認定企業の求人情報を絞り込んで検索することも可能です。

なお、健康経営優良法人の認定を受けていなくても、従業員の健康づくりに取り組んでいる企業は数多くあります。特に中小企業では、健康経営優良法人の認定取得は難しくても「健康企業宣言」を行っているケースが少なくありません。健康企業宣言とは、協会けんぽ(全国健康保険協会)や健康保険組合連合会が推進する取り組みで、企業が健康づくりに取り組むことを宣言し、その活動を協会けんぽや健康保険組合がサポートするものです。健康経営優良法人とは別の制度ですが、健康企業宣言を行っている企業であれば、少なくとも取り組める範囲で従業員の健康を大切にしていきたいという意識を持つ企業といえます。

 

最 後 に

 

健康経営は企業の業績に関係するだけでなく、そこで働く従業員の健康と生活の質の向上につながります。職場選びをする際に、仕事内容や給与、福利厚生に加えて「健康経営への取り組み」という視点が重視される社会に、ますますなっていくことでしょう。自分の健康を大切にしてくれる企業で働くことは、長い職業人生を健やかに過ごすための大きな支えになるからです。

一方で、働く従業員の側としても、企業が提供する健康施策を「受け身」で待つのではなく、積極的に活用することで自分自身の健康管理に役立てる姿勢が必要です。せっかくの制度を活用しない手はありません。企業と従業員が一体となって健康づくりに取り組むことで、より働きやすい職場環境が生まれ、企業の業績アップと給与・待遇の改善という好循環につながります。

 

原稿・社会保険研究所ⓒ

 

※「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

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