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ティーペック健康ニュース第319号~『禁煙治療で禁煙を成功させよう!』
第319号 2019/4/10
ティーペック健康ニュース
発行:ティーペック株式会社
今月のテーマ『禁煙治療で禁煙を成功させよう!』
職場や公共施設、レストランなど、喫煙できる場所がどんどん減ってきています。この流れは来年開催される東京オリンピック・パラリンピックに向けて、さらに加速すると思われます。喫煙場所を探すのに苦労し、さらに肩身の狭い思いをするよりは、今からきっぱり禁煙をしたいと考えている人もいることでしょう。
とはいえ、これまで禁煙に何度かチャレンジしては失敗し、自分の意志の弱さを情けなく感じている人もいるかもしれません。そうした場合は、ぜひ医療の支援を受けてタバコをやめる、禁煙治療を検討してみてはいかかがでしょう。
医療機関の禁煙外来は、医師のアドバイスを受けて禁煙するため、自力で行うより成功率も高くなります。一定の条件を満たせば、健康保険で禁煙治療が受けられ、近年はその適用も拡大しています。
健康保険で禁煙治療を受けるためには
健康保険を使って禁煙治療を受けるためには、以下の条件を満たす必要があります。ただし、医療機関によっては健康保険等で禁煙治療を受けられない所もあるため、心配な人は事前に医療機関へ問い合わせてみましょう。
①ニコチン依存症の診断テストで5点以上
②35歳以上の人については、1日の平均喫煙本数×これまでの喫煙年数=200以上
③ただちに禁煙を始めたいと考えており、禁煙治療を受けることに文書で同意している
④初めて禁煙治療を受ける、もしくは前回の治療の初回診療日から1年以上経過している
禁煙治療の主な流れ
禁煙治療は、基本的に12週にわたり、計5回の診察を受けることとなります。大切なことは、勝手に自己判断で中断せず、診察をすべて受けていくこと。それが成功のカギとなります。
〔初回診療〕喫煙状況の確認、禁煙開始日の設定、禁煙補助薬の選択など
〔2週目~8週目〕禁煙継続の確認、禁煙継続に当たっての問題点の把握とアドバイスなど
〔12週間後〕禁煙できていれば終了。継続へのアドバイスなど
禁煙治療の金額は喫煙を続けるよりもお得
禁煙治療にかかる費用は、禁煙ガイドラインに沿った8週間~12週間・5回通院のプログラムで、自己負担3割の人は1万3,000円~2万円になります(概算)。1日1箱タバコを吸う人のタバコ代は、同じ期間で2万4,000円~3万6,000円ほどですから、医療機関で禁煙治療を受けた方が、タバコを吸い続けた場合より安く済むのです。しかも禁煙に成功すれば、治療後はタバコ代がまったくかからなくなるため、将来的にも家計にとって大きな節約になります。
警告!加熱式タバコもタバコです! 近年、加熱式タバコ(アイコス、プルームテックなど)が人気になっています。特徴は火を使わず加熱した蒸気を吸い込む点です。煙が出ないため周囲への害が少ないと宣伝されています。 しかし、ニコチンが含まれることから、健康に害がある点は他のタバコと変わりません。紙巻きタバコと同様に依存性があり、発がん性物質を含む有害物質が含まれています。加熱式タバコは禁煙の代わりにはならないのです。 |
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タバコには有害物質が200種類以上も含まれ、そのうち発がん物質は約40種類といわれています。喫煙は、それらの物質を煙で体内に吸収させていることになります。「この飲み物にはたくさん有害物質が入っています」と説明を受けて、それでも飲む人はいません。タバコを吸うのは毒を飲むのと同じことです。
さらに喫煙はCOPD(慢性閉塞性肺疾患)や脳卒中、心筋梗塞など、数え切れないほどたくさんの病気を引き起こすことが分かっています。突然死を招くような生命に関わる恐ろしい病気も多数含まれます。
今からでも決して遅くありません。禁煙で有害物資を断ち、健康な体をつくりましょう。そのためには医療機関で禁煙治療を受けるのが確実です。
原稿・社会保険研究所ⓒ